
狭心症を抱え、一人暮らしへの不安が高まるなか、樹が運営する福祉マンション「JPレジデンス大阪城東6」への入居を決めたTさん。24時間スタッフが常駐する環境に移ってから、「不安が全部消えた」と笑顔で話してくれました。10年ぶりに人との交流が増え、日々に新しい学びと生きがいを感じているというTさんに、入居前の暮らしや、住まいを変えて気づいたことについて語っていただきました。
10年間、痛みと向き合いながら一人で暮らしてきた

――入居前はどのような生活をされていたのでしょうか。
以前は都島区で約10年間、一人で暮らしていました。10年ほど前に狭心症を患っており、365日24時間、心臓に痛みがある状態が続いています。外からは見えないけれど、体の内側では常に異常が起きている状態なんです。
発症のきっかけは、母の介護でした。介護と仕事を掛け持ちしながら精神的な限界が来て倒れたとき、搬送先で初めて狭心症が発覚しました。意識障がいに陥る危険性もあり、以前の住居は古くて階段もあったので、実際に転倒したこともありました。一人でいることへの不安は、年々大きくなっていたんです。
――病気を抱えながらも、10年間前向きに過ごせてきた支えは何でしたか。
趣味のおかげが大きいですね。音楽や映画、小説を書いたり、デザインやモノづくりをしたり。集中しているときは、不思議と心臓の痛みが遠のくんです。それと、母がとても明るい人で「ずっと笑顔でいなさいよ」という言葉をよく言っていました。その教えが、今もずっと支えになっています。
集団でも孤立でもない。心臓病を抱えながら「自分の生活」を守れる住まいを見つけるまで

――住まいの変更を考えるようになったきっかけを教えてください。
「何かが起きたとき、助けを求めても誰もいない」という恐怖が、一番大きかったですね。転倒のリスクも常にありましたし、年齢的に認知症も気になり始めていました。これはさすがに住まいを変えなければと、真剣に考えるようになりました。
――グループホームも検討されたとお聞きしました。
見学に行ったんですが、食事は入居者全員が合同という説明を聞いて、難しいなと感じました。心臓病があると、感染症への不安は普通の方とは異なるんです。風邪でも心臓に負担がかかるので、咳ひとつでも気になってしまって。
――では、現在の住まいとはどのような経緯で出会ったのでしょうか。
転機になったのは、訪問看護師さんからの紹介でした。「ワンルームで、自分の生活を保ちながらサポートを受けられるマンションがありますよ」と教えていただいて、JPレジデンス大阪城東6、そして樹さんとのご縁につながりました。グループホームの集団生活でも、誰にも頼れない一人暮らしでもない。自分が求めていたのはこういう場所だったんだと、今は思っています。
「不安が全部消えた」 24時間体制がもたらした安心感

――実際に入居されてから、変化はありましたか。
不安が全部消えました。スタッフさんが24時間常駐してくださっているというだけで、日常の安心感がまったく違います。散歩に出るときも、自然と足元を見てくれていて、少しでも危ないと感じたらすっとそばに来てくれる。特別な対応というわけじゃなく、ごく自然な動きで来てくれるのが、またありがたいんです。
――スタッフの対応で、特に印象に残っていることはありますか。
スタッフさんの姿勢として、私が感じていることが3つあります。利用者と一緒にアイデアを出し合って良い方向を目指してくれること、言葉ではなく行動で示してくれること、そしてすべての利用者に分け隔てなく接してくれること。意見もしっかり聞き入れてくれますし、お互いに率直に話し合える距離感があります。
――精神的な面での変化はいかがでしょうか。
精神的な不満やストレスは、今はまったくないですね。スタッフさんとも、ダメなところはダメ、良いところは良いと言い合える関係なので、風通しがとても良いんです。以前は「何かあっても誰にも言えない」という状況でしたから、それだけで気持ちがずいぶん楽になりました。
「また社会とつながれる」という感覚を持てた

――入居してから、ご自身の変化を感じることはありますか。
「世界が広がったな」という感覚があります。病気を抱えたこの10年間、どうしても行動範囲は限られていました。外のことを本当に知らなかったんですよ。入居してからスタッフさんや他の利用者さんと話す機会が増えて、新しい知識や考え方に触れることも増えました。
――他の入居者さんとの交流はいかがですか。
同じ施設に10代・20代の若い方もいて、自分とはまったく違う世代の話を聞けるのが新鮮で。私は飲食店で長く働いてきたので人と話すのは得意なほうなんですが、ここで出会う方々から学べることが多くて、それが今の生きがいになっています。
――施設内のイベントについても楽しまれているとお聞きしました。
代表の北口さんをはじめ、スタッフさんがイベントを企画してくれることが、大きな励みになっています。病気があると、どうしても外との接点が減りがちです。でも、イベントがあることで「また社会とつながれる」という感覚を持てる。外に出ることは、気持ちの面でも本当に大切だと実感しています。
次の目標は、梅田まで自分の足で
――今後、取り組みたいことはありますか。
毎月、小さな目標を立てているんです。今は筋トレで体づくりをしながら、まずはマンション周辺を一人で歩けるようになることを目指しています。意識障がいのリスクがあるので、外に出ることへの緊張はまだあります。ただ、マンションの中ではスタッフさんや入居者さんがいる安心感があるので、それが少しずつ自信になっています。
――将来的に実現したいことは何でしょうか。
最終的には、梅田まで自分の足で行きたいんです。長く仕事をした街で、自分にとってとても大切な場所なので。その目標に向けて、1つずつ積み重ねていきたいと思っています。
――最後に、入居を検討されている方へメッセージをお願いします。
私にとってここは、安心できる場所です。スタッフさんが良い方ばかりで、そこから人とのつながりも自然に広がっていきます。一人で抱え込まずに、まずは相談してみてほしいなと思います。